相続の辞め方

自分で購入した不動産なら、寄付してもほとんど税金がかからないことは、あまり知られていない。

その理由は簡単で、せっかく苦労して購入した不動産を、他人に寄付するような奇特な人はいないから。

だが、もしもその寄付する相手の法人が自分自身だったらどうだろう。

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主役の自覚

いよいよ消費税の増税が実施される。

今回の消費増税は、すでに何度も見送られてきただけでなく、軽減税率やポイント還元など、まるでどこかのバーゲンセールのような有様だ。

この増税が、国民の合意のもとに行われているとはとても思えないし、僕自身納得できないから先日「消費税廃止」を主張する令和新撰組に投票までしてしまった。 “主役の自覚” の続きを読む

地主の目的

日本土地資源協会を設立したのは2012年の9月11日、今からちょうど7年前だった。

そのきっかけとなった笑恵館のオーナーTさんとの出会いはその年の5月ころだったので、僕はこの法人をたったの4か月で生み出したことになる。

その2年後には笑恵館がオープンし、プロジェクトは順調に進んだかに思えたが実際には そう簡単な話ではなかった。

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自分自身がまちになる

自分の土地をまちづくりに役立てたい。

自分の土地をまちの魅力を担う施設として運営し続けて欲しい。

土地の所有者からそんな相談を受け、僕は引き受けた。

それを実現するためには、所有者と共にその実現に取り組み、所有者が死んだ後もそれを引き継いでやり続ける仲間が必要だ。

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土地は誰の財産か?

8月17日、いよいよ地主の学校が開講し、東京・千葉・埼玉から5名の受講者が集まった。

先回のブログで予告したとおり、第1回はこの講座の全体を紹介したのだが、それは僕自身の最終チェックでもあった。

その結果、カリキュラムの順番を変更し、土地について考えることから始めることにした。

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失敗を無くすこと

僕は以前「失敗をしないように生きる気はない」と言ったことがある。会社を潰すとき、僕に必要だったのは「会社を潰さないためにはどうするか」ではなく「会社を潰すにはどうするか」だった。だが、僕はこれを心の中でずっと唱えている気がする。「失敗しないような生き方」は僕の中で悪いことになっている。だがこれが僕の目を濁らせていた。これはあくまで僕の選んだ生き方であって、僕の周囲や社会全般に当てはめるのは間違いだ。この考えを「悪」と決めることこそが、僕にとっての「悪」のはず。地主の学校を書いていて、僕はこのことに気が付いた。本題から少し外れるので、ここに書いておきたい。

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所有と所属

1軒の家を複数の家族で分け合って暮らすことをシェアという。

それでは複数の家族が1つの家族として一緒に暮らすことは何というのだろう。

僕の母は妹と一緒に暮らしているのだが、数年前に父が亡くなり、妹の子供たちが独立していった後に夫も離婚して家を出たため、大きな家で二人暮らしをすることになった。

ある時、お嬢さんの通学用の住まいを探すSさんから相談を受けたので、「母の家に住んだらどう?」と提案し、引き合わせると、なんとあっさり意気投合した。

そこで急遽、妹が子供たちの荷物を整理し家中を片付けて、Sさん母子との同居生活が始まった。

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地主の地は、地域の地

■地主と所有者の違い

地主とは「土地の持ち主」と思われがちだが、実は土地所有者のことでは無い。

地域を統治する領主から集落ごとに任命された「役人」のような立場で、「年貢のとりまとめ」が主な役割だった。

豊臣秀吉の太閤検地以降、農地はそこを耕す耕作者が所有することとなったが、個別に年貢を取り立てるのは大変なので、集落ごとに所有者の中から地主を選び、集落分の年貢をまとめて納める役を担った。 “地主の地は、地域の地” の続きを読む