飯能ひな飾り展(1802例会)

今日は早めに集まったので、名栗の森に行く前に宮澤湖を見に行きました。

メッツァの工事が始まって、宮澤湖周辺はすべて立入禁止状態です。何も堤の上の散策路まで閉鎖しなくてもいいと思いますが、飯能市役所の「メッツァ工事終了まで」という若干意味不明のバリケードが張り巡らされていました。

とはいえ、やってくるハイカーたちは、みんな無視して堤の上に。私たちも堤の上から湖畔を見渡しました。

主に左側の湖畔で造成工事が進んでいるように見えました。

名栗に向かう前に「もうちょっと寄り道を…」とYさんが言い出して、高麗神社に立ち寄りました。

このあたりは山間の平地に見どころが数多く、将来歩行型の観光開発に向いているんじゃないかと、勝手に盛り上がりました。

道草もほどほどに、名栗の森の点検に向かいました。

先月に続いてダムの向こう側で通行止め。斜面の土留め部分の樹木は全て切られ、その残材も見当たらないので、伐採作業はほぼ完了した模様です。そこから徒歩で向かう途中日陰に雪が残っていましたが、道の雪はほぼ解けて、無くなっていました。

白谷沢の入り口を遠くから眺めると、擁壁の上部を伐採した気配がありました。もしかすると、斜面の危険個所を伐採処理したのかもしれません。

入り口から森を覗くとほとんど雪は無く、パンフレットも無くなっていたので手持ちの分だけ補充しました。こうしてみると、右側には立派な石垣があり、湧水の水枯れが本当に惜しまれます。

今日は森には入らず、道路からしげしげ眺めていたのですが、沢沿いの平地が橋から良く見えるので、今年はこのエリアの整備に着手したいと感じました。

森から戻り、Yさんの店「Blue Taup」でランチミーティング。写真右手の平屋部分には、新しいルーフデッキが着々とできつつあります。

登って見ると、そこにはY氏の父上が。「一人で作るから大変だー」と嬉しそう。

「今年の夏は、いい気に稼いで元を取りましょう!」と話しかけると、「そうはいくまい・・」と笑ってました。

Blue Tarp の定番メニュー、今日のダッチオーブン料理「和風ポトフ」に食らいつくYさん。

薪ストーブが少しのぼせるくらい暖かく、眠くなる前に出発しました。

午後は、飯能駅周辺の散策です。メンバーNさんのオフィスで途中参加のHさんと合流しました。

Nさんは銀座通りに面する元蒲団屋さんでオープンサイト設計事務所を営んでおり、この日はご近所からいただいたひな人形を店先に飾って「飯能ひな飾り展」に参加していました。「五人囃子は右の謡から左の太鼓まで、音の出所が演者の身体から近い順に並んでいる」といううんちくに一同唸りながら、ひな飾り巡りに出発しました。

まずは、事務所の並びの「お菓子処亀屋」の中を覗くと、そこには明治時代の人形が。

さらに並びのブティックを覗くと、オーナーの女性がこのイベントの由来について語りだし、13年前にこの先の丸屋酒店のおかみさんが、蔵に眠っているひな飾りをみんなで飾って見せ合おうと始めたこと、それがきっかけとなり、多くの旧家で蔵の家探しが行われ、たくさんのひな飾りが見つかったことなどを教えてくれました。

続いてはす向かいの陶器の菊屋に入るとそこには立ち姿のひな飾り。メンバーのYさんが「これはひょっとすると皇太子と雅子さんの婚礼では…」とつぶやくと、奥の方から「ピンポーン正解です!」と店主さんの声が。

やがて銀座通りが終わり、広小路との合流点にやってくると、なぜかモダンなファザードのイチノが建っています。ここにもひな飾りがあるらしいので中に入ると、店主らしきおばさまが登場しました。ここではひな飾りの話は早々に切り上げて、なぜこんな不思議な建物が建っているのかと尋ねると、元は四角い建物だったのを道路拡張の時に斜めに切り取られたとのことでした。この話には、地元建築家のNさんもビックリ。「こんな機会じゃないと、絶対に聞けないディープな情報」と、大喜びでした。

続いて並びのオシャレショップナカヤに入り、ひな人形論議に盛り上がりましたが、私はショーケースのレトロな人形たちに釘付けでした。

少し進んだ左手にある、ビジネスホテルおがわにはいると、ロビーはひな飾りで埋め尽くされ、女主人のおばさまから一通りうんちくを聞かされました。

その並びには、イベント発祥の丸屋酒店があり、息子さんらしき方が、いろいろと説明してくださいました。

丸屋を過ぎて道路の反対側には、メイン会場の店蔵絹陣があり、ボランティアのおばさまたちが「スカイツリーとすかいらーく」を間違えながら説明してくれました。

広小路も終わりに近い所にある、表の店を取り壊した後の蔵をギャラリーにした古美術草風庵には、江戸時代のひな飾りが残っていて、次第に目利きになりつつある我々も、色褪せた風格に思わずうなってしまいました。

引き返す途中、気になっていたうなぎ屋の畑屋を覗いてみました。2階の座敷に上がる階段が見事にひな壇になっていて、とても趣のある展示でした。お店は意外と清楚な内装で、裏の3階建て部分では、昔結婚式なども行われたそうです。

最後に、銀座通りの吉川理容所のたたずまいに目を引かれ、ひな飾りを口実に中に入っていくと、美人のお母さんと息子の二人が出迎えてくれました。彼が4代目に当たるこの床屋さんは、この場所に来てからだけでも80年以上になるそうですが、レトロな店内を見て「誰がこんなにこだわったのか?」と尋ねると「いえいえ、賃貸だからいじりたくてもいじれなかったんです」と意外な答えが返ってきました。

今回の散策で、多くの老舗の方たちと顔見知りになれたことは収穫だったと思います。

そして、新たなビジネスを仕掛けていけそうな宝物の原石を幾つか見つけることができ、これからが楽しみになりました。

 

 

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