ハートを持った不動産

4月19日、結局〆切当日最終日に、ソーシャルイノベーションフォーラム2017へのエントリーを無事完了した。僕はこうしたビジネスコンテストの審査員や主催者にはなるものの、応募するのは今回初めてで、この1ヵ月はホントに辛かった。でも、応募したからと言って一息ついてはいられない。書類審査の結果を待つまでもなく、僕はこのプロジェクトに着手する。そこで、最初に何から始めようかと考えたが、まずは「ソーシャル不動産とは何なのか」を明確にするために、ソーシャル不動産の事例を集めたwebサイトを作ることにした。さっそくフェイスブックページを立ち上げ、記事を書こうとと思ったが、考えてみるとそんなページを作ったところで誰も見てくれるわけがない。そこで、ひとまずページはそのままにし、公開型のフェイスブックページを開設し、次のようなあいさつ文を書いてみた。

https://www.facebook.com/groups/social.land.project/

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ソーシャル不動産とは、所有者の願いを社会と共有する不動産のこと。ソーシャル不動産プロジェクトは、所有者が諦めたくない「土地に託した願い」を広く募り、社会に発信することで、その願いに賛同する市民を受け入れて、そこを放置不動産からチャレンジの場に変換する取組です。

このグループでは、下記の投稿をお待ちしています。

  • 土地や建物を活用できていない所有者の願い
  • 土地や建物をもっと活用したい所有者の願い
  • 土地や建物を引き継いで欲しい所有者の願い
  • 自由に使える土地や建物を探している利用者の願い

当初は、所有者自身が、願いを叶えるために、土地や建物を社会の開き、賛同・協力する市民を受入れている事例をご紹介するとともに、所有者の方をご招待いたします。

どなたでもご参加いただけるよう公開グループといたしましたので、奮ってご参加くださいますようお願いいたします。

2017年5月20日 日本土地資源協会 松村拓也」

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そして次に、今すぐに思いつくソーシャル不動産の事例を7件投稿したので、是非とものぞいて欲しい。

  • シェア奥沢
  • 笑恵館
  • 名栗の森オーナーシップクラブ
  • 砧むらおばちゃん会議
  • 荻窪レジデンス
  • ふくふくのいえ
  • 薪まきカフェ

これらの共通点は、その主宰者が土地の所有者であること。そして、土地や建物を開放し、市民の交流を促す場にしていることだ。これらのプロジェクトを並べて見て、「これこそずっとやりたかったことだ」と僕は改めて実感した。これらを確かにつなぐ言葉が「ソーシャル不動産」なんだと。

そして、これらのソーシャル不動産のオーナー諸氏を、このグループに招待した。どなたも、個別には親しくさせていただいている方ばかりだが、こうして一堂に会したところをぜひ見ていただきたい。また、これまでソーシャル不動産に関する意見を求めた方たちも併せて招待した。「ソーシャル不動産とは、このことだったのか」と感じ、僕がなぜこれらのプロジェクトをサポートするのかが、自ずとご理解いただければ幸いだ。

また、このメルマガを読んでくださる皆さんも、是非とも一度このサイトを見て欲しい。そして、同様なプロジェクトをご存じなら、気軽にご紹介願いたい。これから僕は、日本中のソーシャル不動産を探し出し、このサイトに乗せていきたいと思う。そして、いずれは全てを訪問し、皆さんと一緒に「さらに増殖していく仕掛け」を作り出したいと思う。

そして最後に、土地を持っていない皆さんにもお願いがある。もしもあなたが土地のオーナーになれたとしたら、何を実現したいかを知らせて欲しい。実は、多くの土地が所有者に願いを抱いてもらえずに放置されている。だからあなたの願いが必要だ。やがて、土地を持つ人も持たない人も、もっと多くの市民が土地や建物を使って叶えたい願いを発信し、語り合うことで、眠っている土地資源を覚醒し、みんなのチャレンジの場にしたい。ハートのカタチの日の丸は、「不動産がハートを持つ国」を象徴する。ソーシャル不動産プロジェクトは、みんなのハートを熱くするチャレンジだ。