なぜ地主が大切か

4/7、地主の学校を語る会がスタートしました。参加者の方から、「空き家問題の張本人が地主なのに、なぜ地主が大切なんですか?」と問われ、一気に前書を書き下ろしました。やはり、議論できることはありがたい。

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地主の学校・まえがき

地主とは、土地を支配する人のこと。土地や建物を使って夢を叶える「うらやましい人たち」です。

ところが今日本は、土地や建物が余り、使われず・放置され・捨てられる病気にかかっています。

そもそもこの問題は、「余った土地は貸せばいい」、「貸せなくなったら売ればいい」という安易な地主たちがもたらしたもの。

本来、地主自身が解決すべき問題ですが、すっかり孤立し無力化してしまい、もはやこの問題をどうすることもできません。

これまで地主の権利を尊重し、手をこまねいていた行政もついに重い腰を上げ、空き家特措法を皮切りに様々な施策に着手しました。

地主の怠慢を取り締まり、「地主のちから」を制限する今後の取り組みに、期待が高まりつつあります。

だが、それでいいのでしょうか!

また一つ、みんなの大切な権利がそぎ落とされてしまっても!

私たちは東京・世田谷で、みんなが自分の家として利用できる「笑恵館(しょうけいかん)」という小さな施設を運営しています。

ここでは、地主が仲間を受入れて孤立を解消するだけでなく、夢を語り、その実現に向けて多くのサポートを得ています。

この事業を通じて、「地主のちから」は分かち合うことでむしろ増えていく、「夢のちから」だと気づきました。

そこで私たちは、「地主のちから」について学び考える、「地主の学校」の開設を決意しました。

地主が起こした問題なら、それの解決に挑むことで、私たちは新しい地主像を描くことができると思います。

眠れる「地主のちから」を封印するのでなく、地主の皆さんと共に大いに学び、最大限に活かしていきたいと思います。

地主さんもそうでない方も、土地を使って夢を叶えたいと願うすべての皆さんの参加をお待ちしています。